銀のしずく
この曲が生まれた背景については何度か書いてきましたので、ここではレコーディングについて触れておきたいと思います。『銀のしずく』を市販されているCDと比較すると、サウンドは単調で、音圧もなく、自然さに欠けます。そのことはいまでも悔やまれるところです。実はこのCDの前に式典用の音源が完成していました。当時の高島一郎校長はそちらの方が良いのではないかと指摘されましたが、きっとボーカルやサウンドが生き生きしていたからではないかと思います。とはいうものの、CDにするためには完成度が必要でした。このCD制作は、私の能力の限界へのチャレンジとでもいうべきものでした。
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バックサウンドは、当時所有していた最新のワークステーション・シンセサイザーRoland Fantom-Sを使いました。リズムトラックは単純ですが、ボーカルを生かせるベース・フレーズを考え、リバーブをきかせた奥行きある空間をつくろうとしました。苦労したのはイントロです。プリセットされているどの楽器を使っても、所詮は機械的で悲しくなってしまいます。ボーカルは、ノートパソコンとDAWソフトSONARを駆使して録りました。ボーカルは歌えば歌うほど声が萎縮してしまいますので、最初の数回が勝負です。本人はそうは思っていなかったと思いますが、私は祈るような気持ちで録音に望みました。魅力的な曲にするため、サビをハモらせることにし、その場で考えながら録音しました。ボーカルを録り終えると、それをSONARで編集します。いまのDAWソフトは、ピッチやタイミングを自由に編集できますが、当時のソフトでは不可能です。したがって、上手くいっているパートだけを切り出しつなぎ合わせなければなりません。そして完成させたボーカルを、パートごとにFantom-Sのオーディオトラックに流し込みます。こんな使い方をするのは私ぐらいかも知れません。仕上げはFantom-Sのマスタリング・エフェクトを使い、なんとか完成させたのです。
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ジャケットのイラストレーションはTomokoさんにお願いしました。それをPhotoshopに取り込みIllustratorで仕上げました。裏面は、旧富内駅に行き撮影したものです。少し遊んでみました。ところで、このCDは穂別町(現在のむかわ町)が企画し予算化して下さったものです。このことが、昨日のお話につながっていくのですから人生とは不思議なものです。
by manabinomori | 2009-02-15 10:45 | 本 愛はかなしみとともに | Comments(2)
Commented at 2009-02-15 11:15 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by manabinomori at 2009-02-15 11:40
ありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
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