今夕放映!『漫画でふるさとを応援・漫画家の思い』
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昨夜、さとう輝さんのお父様である国一郎様のお通夜がとりおこなわれました。葬儀場となった茂草町内会館には、国一郎様の人柄を象徴するかのように、廊下にまで人が溢れていました。本校で開催された「漫画講座」の前日、さとう輝さんは、「入院している親父の病室に行って、明日、松高で授業するんだと報告してきました」と言われました。その言葉が不思議なことに私の耳に残っていました。葬儀は他の地域にはない、松前らしい伝統と風格を感じさせるもので、とても心に残りました。生前の国一郎様のお話を伺っていると、自分の生き方さえも再考させられるほどです。

そして今夕、午後6時10分からのNHK「ネットワークニュース北海道」で、『漫画でふるさとを応援・漫画家の思い』というミニ番組が放映されます。これは本校の「漫画講座」を紹介する番組ではありますが、実際には、さとう輝さんの「ふるさと松前」への思いを描いた番組になっているはずです。「漫画家を目指して上京する時、函館空港でお袋が突然泣き出しました」というお話もされていました。それがお母様とお会いした最後だったようです。きっとその涙は、母親としての何かを感じとられたからに違いありません。そして今度はお父様のご逝去です。こんなに辛いことはないと思います。

上にあるのは今日の函館新聞です。このような記事が今頃出るのも不思議な縁を感じます。その「(辛いときに)思い出したのは松前のこと」というのは、輝さんが、松前を心から愛していて、自分の原点は松前にあるんだということを物語っています。「松前を離れても、父と母が住んでる松前は絶対に忘れない」という強い思いを感じるのです。この精神こそがいまの私たちに必要なことではないでしょうか。漫画の中に松前が登場する意味がこれで理解できます。漫画講座での講演では、一つの私語もなく、吸い込まれるように生徒が話を聞いていました。それは、そのことを強く感じたからに違いありません。「あきらめないで夢を追い続けてほしい」という願いは、松高の中で永遠に生き続けることでしょう。
by manabinomori | 2010-07-07 15:12 | 松前高 松前学
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