北洋堂
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以前から、松前の菓子店「北洋堂」の包装紙に興味がありました。これは“海苔羊羹(のりようかん)”に使われている絵です。岩海苔を取っているところですが、その奥には松前城と桜が描かれています。情緒があります。右上の松前追分もいいですね。お店の人に「これはいつから使われているのですか?」と訪ねてみたところ、「確か、先代から使われていますが…」とのことで、定かではないようです。でも40年は過ぎているとのことでした。この羊羹は各種博覧会品評会で賞もいただいています。
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この包装紙は紙質も立派です。絵は東京国立博物館所蔵の『蝦夷島奇観』です。奏檍麿が描いたもので、彼は他にアイヌの生活絵なども描いています。勝軍山(江戸時代から続く八十八ヶ所霊場巡りコースがある山)を地蔵山と書いています。もともとは将軍山だったようですが、天文7年(1538)阿吽寺の奥の院として勝軍地蔵を祀ったので、勝軍山と呼ばれるようになったそうです。松前ならではの包装紙です。
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“お城最中”です。松前城をかたどっていますが、これが可愛い形をしています。資料には、「国内産大納言小豆を使った粒餡、厳選した黒胡麻を練りこんだ胡麻餡の二種類がございます。程よい甘さが餅入りで楽しめます。」とあります。確かにおいしいですね。松前に来られたら、松前漬けだけではなく、羊羹と最中も買って下さいね。
by manabinomori | 2010-08-20 18:31 | 松前の文化と自然
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