スタジオモニター
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本音を言えば、最高のデザインと音質を誇るDYNAUDIO(デンマーク)の「BM5A」か、FOCAL(フランス)の「CMS50」が欲しいのです。これを買うことが出来たら幸せだと思います。しかし現実にはそんな高いスタジオモニターを買うことはできません。低価格で、自宅スタジオに合ったニアフィールドモニターを買うのが現実的です。では、低価格で納得できるスタジオモニターをどのようにして選べばいいのでしょうか。ここ数ヶ月、私はその悩みを解決できないまま現在に至っています。そもそもモニタースピーカーほどスペックがあてにならないものはありません。BOSEが周波数特性を表示しない理由が理解できます。スピーカーの音質はカタログ数値では絶対に表現できないものです。実際に聴いて、心地よくミックスできると思えるものを買うしかないのです。しかし、その一方でデザインや雑誌などのレビューも気になります。こうして決められないままの生活が続いているのです。上の写真はDYNAUDIOのホームページからのものです。ここまで美しいデザインのモニターはありません。その音まで美しいと想像してしまいます。以下には、私を迷わせ続けるモニタースピーカーを紹介します。
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ヨーロッパのSR/PAで高いシェアを誇るRCF(イタリア)の「AYRA FIVE」です。スイッチONでRCFロゴが光るのがお洒落です。ホワイトウーハーとブラックボディの洗練されたデザインが美しい。楽器店で聴いてみると信じられないほど低音が出ます。奥行きが感じられ、リスニングとしても使えそうです。ひとクラス上のサウンドともいえます。残念なのは奥行きが266mmもあることです。これでは設置が難しい。なんとも悩ましい。
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これも好きなデザインです。日本のFOSTEXにも似た黄色のウーハーが印象的です。KRKはハイパフォーマンスなスタジオモニタードライバーで有名です。この「RP-5 G3」は海外で発売されたばかりで、日本ではまだ未発表です。そのため日本では「RP-5 G2」が価格破壊状態で売られています。あまりの安さに大丈夫かという感じです。そもそもこのシリーズは初心者のための入門モニターという感じです。KRKを買うならVXTシリーズかなとも思えます。「RP-5 G3」を米国のAmazonから購入する手もあります。
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近年、ヨーロッパで最も高い評価を受けているのがADAM(ドイツ)です。以前のGENELECのような勢いがあります。あのアビーロードスタジオや日本の著名なスタジオにも導入されています。その性能をそのままに価格を抑えたのが「F5」です。実は市内の楽器店にあるということで行ってみると、円安で値上がりしたはずなのに、ここでは展示品大特価で売られていました。「こんなに安くていいのかよ」という感じです。どうやら日本ではあまり人気がないようです。しかしドイツらしい真面目なモニターに仕上がっていて好感がもてます。プロからは高い評価を受けています。
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同じドイツでもRELOOPの「WAVE5」は現代的なデザインです。店頭で聴くと、その豊かな立体感に驚かされます。低域も出ていて、RELOOPらしいDJセットのモニタリングシステムになっています。ただ、意識しすぎかも知れませんが、スタジオモニターというよりDJモニタリング向きではないかなと思ったりします。手元で操作できるボリュームコントロールは高級感があります。これから伸びてきそうなメーカーです。私のスタジオには最適な大きさです。
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一番意識したのがYAMAHA「MSP5 STUDIO」です。なぜなら「定番」だからです。日本で最も愛用されているスタジオモニターだからです。研究室にあるのはこれの旧型で、私はこの音でミックスしてきました。店頭で聴いてもクセがなく解像力のある繊細な音を出します。確かに「原音に忠実である」モニターです。しかし、このデザインはもう飽きました。「NS-10M STUDIO」が世界中のスタジオで愛用された理由の一つが、あのデザインにあったことを忘れてはなりません。不思議なことに、海外メーカーのモニターに触れる度にこの製品の魅力が薄れていきます。
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というわけで、最後の候補にはYAMAHA「HS7」を考えました。シンプルなデザインですが、ホワイトウーハーがアクセントになっていて美しい。「HS5」の音は「MSP5 STUDIO」には及びませんが、ワンランク上の「HS7」なら「MSP5 STUDIO」には負けないはずです。音を聴きたかったのですが、どこにも製品がありませんでした。できればこのデザインを進化させて新しい「MSP5 STUDIO」を開発して欲しいと思います。そうしないと海外メーカーにシェアを奪われ続けることになるでしょう。評価の高いモニターですが、私のスタジオには大きすぎるかも知れません。
(写真は各社のホームページから使わせていただきました。)
by manabinomori | 2013-10-01 21:37 | 制作 音楽 | Comments(0)
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