洗濯船
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先ほど「プリントアドベンチャー'86」のことについて触れましたが、その時の図録を取り出してみました。ここには出展者の写真と作品が掲載されています。もちろん私の写真もあります。きっとこれを見たデザイン文化学科の学生は吹き出していることでしょう。会場となった北海道立近代美術館では、カナダで活躍していたビデオ・アーティストのクリス・マリトンと親しくなり、体調を崩していた彼のために薬局に走ったことを思い出します。私は英語が苦手なので、どのような薬が欲しいのかを絵で伝え合った記憶があります。その後、彼はオリジナルのレコードをプレゼントしてくれました。そこで初めて音楽を作っていることを知りました。ライバル意識を持ったのは言うまでもありません。しかし、私が「アイアン・ダンサー」の入ったオリジナル・カセットテープ『洗濯船』をあげたかどうかは記憶にありません。
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これがその『選択船』です。現在残っているのはこの一本だけです。先日の個展「ガラスのピラミッド」を訪問してくれた卒業生が話題にしていたのもこれです。『選択船』というのはパリのモンマルトルにあったアパートの名前で、1900年代初頭にピカソ、ブラック、モディリアーニたちが住んでいた安アパートのことです。アポリネール、コクトー、マティスらもここに出入りしていました。つまり当時の若手アーティストの拠点であったのです。今年の夏にもここを訪問したぐらい憧れの地でもありました。そのような活動を自分もしたいという願いからつけたタイトルなのです。いまでは、ナルシストの極みみたいな写真で笑えます。こんな恥ずかしいことを平気でしていた時代もあったのです。
by manabinomori | 2013-12-10 20:00 | 石塚耕一研究室 | Comments(0)
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