Roll On John
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ボブ・ディランが、米国大統領自由勲章を受章したとか、ノーベル文学賞の最有力候補になったとかいうニュースを聞く度に笑ってしまいます。なぜなら1960年代にはそんなことを誰も予想していなかったからです。昨年はディランのデビュー50周年で、アルバム『TEMPEST』(テンペスト)が発表されました。シェークスピアの最後の作品と同名のタイトルにしたということは、もしかするとディランはこのアルバムを彼にとっての最後の作品にしようとしたとも考えられます。そしてアルバムの最後を飾るのがジョン・レノンに捧げた『Roll On John』(ロール・オン・ジョン)です。

ボブ・ディランの声は歳とともに渋さを増していて、その皺枯れた声と優しく語りかけるようなメロディが切ない。『Roll On John』はこの歳になってはじめて語るジョン・レノンへの思いであり、それは若き日にライバルとして火花を散らし合ってきた2人にしか分からないものなのかも知れません。繰り返される「Shine a light」「 Move it on」「You burned so bright」「 Roll on John」というフレーズは泣けます。何度も聴いていると自然と涙が落ちます。ジョン・レノンのことを歌うことによって、自分のことを歌っているように思えてなりません。ディランはいい歳の取り方をしています。
by manabinomori | 2013-12-15 09:36 | 石塚耕一研究室 | Comments(0)
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