Cindy Sherman(シンディ・シャーマン)
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私の好きなポートレイト写真家の1人にCindy Sherman(シンディ・シャーマン)がいます。彼女の言葉で有名なのは、「もし、私がこの時代とこの場所に生まれていなければ、こうした表現をおこなうことはなかったでしょう。そして私がもし男なら、このような方法で、作品を生み出すことはなかったでしょう」です。彼女が撮り続けた女性達は、特に初期の作品は瑞々しく、モデルとしての女性ではなく、生活する1人の女性として描かれています。それはまるで、次の行動を起こす一歩手前のシーンのように感じられますし、連続する映画のワンシーンのようでもあります。このような時間の連続性を意識させるのが彼女の写真の特徴ではないかと思います。ところで、「男性の視線を意識しない写真」を撮り続けた彼女が、晩年には人体模型によるエロスや死を意識させるグロテスクな作品へと変貌したのはなぜなのでしょうか。
by manabinomori | 2016-02-21 11:19 | 写真家
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