ビートルズ/アビーロード
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公開授業が終わり椅子を片付けようとすると、ふと本箱の横に画鋲でとめられたビートルズ(Beatles)のポストカードを発見しました。ビートルズ・フリークの私としては、とても嬉しくなってしまいました。この写真は、「アビーロード(ABBEY ROAD)」のアルバム・ジャケットに使われたものです。「アビーロード」(1969年)はイギリスのアルバムチャートに1位で初登場し19週(4ヶ月)もトップを続けました。アメリカでも11週トップの座を占めました。このロンドンにある横断歩道では、今なお記念撮影をする観光客が後を絶たないといわれています。また、この写真によって、ポール死亡説が社会現象にまでなりました。詳しくは書きませんが、アルバム・ジャケットの歴史において記念碑的な一枚なのです。

このアルバムで印象的なのは、ビートルズの演奏力の凄さです。1曲目の「カム・トゥゲザー」では、オリジナリティに満ちたポールのベースとリンゴのドラムに、ジョンのファンキーで力強いボーカルが加わり、曲としての圧倒的な存在感を示します。歌詞も当時話題になりました。2曲目のジョージの代表作「サムシング」もメロディや演奏が素晴らしく円熟したビートルズがそこにいます。そして4曲目はポールの「オー!ダーリン」です。ポールは何度もこのボーカルを録り直していますが、それだけに素晴らしいロックンロールを聴かせます。B面のメドレー(今はCDなのでつながっていますが)もロックオペラのようで素敵です。でも私が一番好きなのは、ジョンの「ビコーズ」です。ベートーベンの『月光』からヒントを得てつくられた曲で、シンプルなフレーズとメロディで構成されています。

 涙が止まらない
 なぜなら、空が青すぎるから  (石塚耕一訳)

ギターのアルペジオ演奏をバックに、ジョン・ポール・ジョージによる美しいコーラスが聴けます。リリカルで陰影のあるメロディは、パステル画のように美しい世界を描き出します。世界でもっとも美しい芸術作品のひとつではないかと思います。素敵な恋愛をしていると、空や海が不思議なくらい美しくみえることがあります。その美しさがここにはあります。

高校生にぜひ聴いてもらいたいですね。今夜は趣味の世界を書かせていただきました。
by manabinomori | 2007-05-24 21:25 | ビートルズ研究
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