フォルケが与えた1年間
佐藤 舜 先生
第8回の講義は、札幌大通にある活動拠点bokashiのコミュニケーターとしてご活躍の佐藤舜先生による「フォルケが与えた1年間」でした。前回は「幸せの国で学んだ1ヶ月」ということで、フォルケホイスコーレでの留学体験を語られましたが、あれから1年間、社会人としてどのようにして今に至ったのかを説明されました。フォルケホイスコーレでの学びから、自分の心の声に耳を傾け、今の仕事にたどりついたそうです。
bokashiは、意志ある循環社会の形成を目指して、農林水産業から社会情勢まで含むあらゆる人間の営みや、森・川・海などの自然環境の多様で複雑な繋がりを探求していくプロジェクトです。札幌大通にある活動拠点bokashi Baseでは、コワーキングスペース、レンタルスペースとして誰でも使える多目的空間を目指しているとのことです。特に印象に残っているのは、「Hygge(ヒュッゲ)しませんか?」です。これは素敵な取り組みだと思いました。
Hyggeとは…デンマーク語で「居心地のよい空間」や「楽しい時間」を表す言葉とのことです。物質で満たされるのではなく、人と人との触れ合いやリラックスした時間で満たされることを大切にするという考え方です。Hyggeランキングでは、1.温かい飲み物、2.キャンドル、3.暖炉、4.クリスマス、5.ボードゲーム、6.音楽、7.休暇、8.スイーツ、9.料理、10.本となっています。納得ですね。私たちも居心地の良い空間を作り、幸せな時間を生み出せるように工夫していきたいと思いました。
その若さから考えられないほどしっかりした考え方を持って前進されていことを嬉しく思いましたし、感心させられました。ありがとうございます。

<三島さんちの芝桜>
倶知安町にある「三島さんちの芝桜」を見に行きました。ここはご自宅の庭園をご好意で一般開放しているもので、約4千平方メートルの花壇に、赤、ピンク、白の芝桜が鮮やかに咲いています。また、そこから見える羊蹄山も素敵で人気スポットになっています。
その駐車場付近にハンドメイド雑貨を販売している露店がありました。オリジナルの布小物などが並んでいるのですが、どのデザインも
素晴らしく一目惚れしてしまいました。とにかくアイディアとセンスが良いのです。上の写真(許可をいただいての撮影)がそれです。私は直ぐに名刺を取り出しホイスコーレ札幌の講師を依頼させていただきました。秋学期の講師は全員決まっていますので、来年の春学期になりますが、なんとしても来ていただきたいと思っています。
<オーストラリア研修>
オーストラリアでは歴史や文化を学ぶために二ヶ所の施設を訪問する予定です。一つは19世紀初めに囚人の宿泊施設としてつくられた「ハイドパークバラックス・ミュージアム」です。この博物館は世界遺産になっています。当時のイギリスは植民地オーストラリアに流刑を行い定住が開始されました。その一端を知ることができます。
もう一つは「ニューサウスウェールズ州立美術館」です。先住民であるアボリジニの特色あるアートを見ることができます。またセザンヌ、モジリアーニ、ゴッホなどの巨匠や現代アートまで楽しめます。学生を引率した時に評判が良かった美術館です。写真はアボリジニによる現代アートの一部です。