夷酋列像を鑑賞
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今日は函館市立中央図書館で「夷酋列像」を鑑賞しました。
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これが函館市が所蔵している夷酋列像2点で、掛軸(かけじく)になっています。
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実際の作品を鑑賞するのは初めてで、みんな興味津々です。
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2人が好きな「イコトイ」です。色が鮮やかで、時代を感じさせません。
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思っていたより小さい。小栗教授の解説を聞きながら真剣に鑑賞します。
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ルーペを使って鑑賞してもまだ細かい!しっかり目に焼き付けておくように言われます。
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当時としては最高級の顔料と道具を使っているとのこです。
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撮影の仕方までご指導いただきます。
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「ションコ」です。中国の蝦夷錦、そしてロシア製の靴を履いています。
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このようにきめ細かく描くためには、大変な技術が必要とされます。
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長谷部館長はブザンソン美術館での「アイヌ展」を紹介して下さいました。
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これはブザンソン美術館で編集した「アイヌ展」の図録です。
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膨大な写真を使いながら丁寧に説明して下さいました。

2時間がアッという間に過ぎました。小栗教授からは、作品をしっかり見ること、自分の目で細部まで確認するよう言われました。ブザンソン美術館でも同じように見て欲しいとのことです。蠣崎波響がつくりだした形、色、線から、様々なことを読み取りなさいということです。これこそが「夷酋列像」の特徴であり、他の作品にはないものなのです。小さな作品ではあるけれど、そこに宇宙的な広がりを2人は感じたようです。また、「夷酋列像」は、松前藩が政治的な目的で、総力を挙げて描かせたものであることを再確認しました。波響が自分の意志だけで描いていたとしたら、このような作品は生まれなかったことでしよう。

長谷部館長によるブザンソン美術館の情報も貴重なものでした。アイヌ文化を紹介する展覧会はフランスでは初めてのことであり、大きな注目を集めたようです。さすがに外国での展示は大変だったようです。当時の学芸員が今もブザンソン美術館に在籍していることがわかり、コンタクトしやすくなりました。2人がまとめた質問事項を美術館に送りたいと思います。

休日であるにもかかわらず、小栗先生と長谷部館長をはじめとする皆様にご指導いただき、心より感謝申し上げます。一般公開していない作品の鑑賞と丁寧なご説明をいただき感謝と言うほかありません。2人の意識は間違いなく高まりました。皆様の期待に応えられる訪問になるよう頑張りたいと思います。ありがとうございました。
by manabinomori | 2010-08-21 21:22 | 夷酋烈像
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