ピカソはアフリカ芸術に刺激を受け、キュビズム(立体主義)を創造したといわれています。確かにアフリカ芸術には不思議な魅力があります。特に人体のデフォルメ(誇張)については、私たちの想像をはるかに超える強調や省略があります。写真右側の女性は、腕や身体がシャープで、頭部、乳房、腰のバランスが計算され、絶妙な美を表出しています。左側の人物は、頭部と身体の関係、腕と足の関係が独特です。映画「エイリアン」をも連想させます。これらアフリカ芸術のデフォルメが、本能的なものなのか、宗教的なものなかわかりませんが、とても興味深く感じます。