人形作家 伽井丹彌
私は本日、自分でも信じられないほど衝撃を受けた作品と出会いました。それは伽井丹彌(かい あけみ)さんの人形(ポストカード作品集)です。私は以前から四谷シモンさんの作品に関心を持っていました。彼の人形には現代日本の鋭敏な部分に触れる優れた芸術性を感じていたからです。しかし、その四谷シモンさんのところで学んだ伽井丹彌さんの作品はそれ以上に衝撃的でした。まさに私の心の中に眠っていた感性を呼び起こしてくれました。それは一目惚れにも近いものです。きっと彼女の人形には、女性にしかつくりだすことのできない究極の美が潜んでいるからだと思います。
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四谷シモン同様に、伽井さんの原点はハンス・ベルメール(ポーランドの画家、写真家、人形作家)です。しかし彼女の作品には、ベルメールにはない妖艶(ようえん)さがあります。
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女性であるからこそ女性を表現することができる、そのことを強く感じさせます。写真はご自分で撮影されたとのことですが、それもまた興味深いことです。
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「これは私です」とおっしゃっていましたが、この日本的な美(エロティシズム)こそ世界に通用する力になり得ます。
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撮影には多くの時間を要したことが推測できます。それでもまだ納得できない作者の心も推測できます。そう感じさせるのが不思議です。
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人形は人間ではない。しかし人間以上に人間らしさを表現することが可能かも知れません。彼女の作品には自画像を描くような強さがあります。
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そして人形の持つ美しさは、ときとして人間をも超えることが可能であることを教えてくれます。そのための舞台設定が心憎い。
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ここには、ブログに掲載することを躊躇する作品もあります。しかし思い切って7点を掲載しました。そうしなければ彼女の芸術の全貌を語ることは不可能だと思ったからです。

伽井さんは私と同じ十勝の出身です。ほとんど独学で作品を制作されてこられたようです。日本には澁澤龍彦という芸術家がいました。彼の芸術は日本という文脈の中で存在感を増します。しかし伽井丹彌はそうではありません。直感的に感じることは、彼女は世界の中でこそ輝きを増すだろうということです。1年に1点をつくるのが限界とおっしゃっていましたが、ぜひ世界に飛び立って欲しいと思います。これからの可能性を強く感じさせる芸術家です。

写真は削除することもあり得ますのでご容赦下さい。その色彩や明度については作品をもとに忠実に再現しました。伽井さんはアジアプリントアドベンチャーには出展していません。
by manabinomori | 2008-07-01 22:59 | 制作 映像
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